ふと思い立って鳥羽に行ってきた.12月で切れる近鉄の優待消化が一番の目的(笑)
たまに使うBoioking.comで宿を調べていたら,妙に格安の旅館がでてきたのでそこに決めた.朝食をとり,ゆっくり出発.快適な町中の散歩から始まる.
常安寺を右手にみながら登っていくと,車道がカーブがさしかかる.右手の林に明らかな道(当初は廃村への道かと思った)が伸びるので登っていく.上部は植林されて間もないため,植林用に使った道かもしれない.非常に広い快適な道だった.
平成令和と植林されたようで,道理で歩きやすい.そのまま進むと金刀比羅宮鳥羽分社へ出た.ここは車で来られる(というかそれがメインだろう).
展望台がこしらえてあるので,そこで休んで登山道(?)へ.標高高々100m程度だけど,今日は風が強い.防寒しっかりしていないと一発で消耗する.
途中まではハイマツ(?)ばかりで,標高2500mくらいあるように見えた.
なだらかすぎてルート取りで少し迷った.そのまま山頂へ.木々が邪魔をして,海の景色が一部切り取られるのが残念だけど,雰囲気は良かった.訪れるのは冬がよい.小休止して縦走路へ.
縦走路は美しいなだらかな尾根.だけど目印は乏しいので,GPSか地図コンパスなしでは迷うだろう.
相生山からは海へ向かって縦走する.ここも快適に歩ける.海の近くにいる気がしない.
港に出ると相変わらず風が強い.鳥羽水族館への渋滞がすごかった.伊勢うどんを食べてそのまま鳥羽駅から帰っていった.
宿泊した海月館,相当歴史ある旅館で,ただその分古く,修繕が完全に追いついていない印象であった.ドラえもんの「つづれや」である.もちろん,それを認識しての値付けだろう,周辺の相場より圧倒的に安く泊まることが出来た.だが,歴史ある旅館はその歴史を全身で堪能できる.加えて,戦前の大阪市内の小学校の修学旅行写真を見せていただいた.上本町周辺の高津小学校や南大江女子/男子小学校(現在の大江南小学校)などの海での集合写真であった.連綿と続く時間を遡ることができる至福の時間,これだけでも訪れた価値があるというものだ.個人的には最高に楽しい宿泊だった.子供には不評だったが.
次は朝熊ヶ岳(あさまがたけ)という山を訪れたい.この山,100年前に途轍もなく急峻な鋼索線(ケーブルカー)が建設され栄えていたようだが,戦時中に不要不急路線として撤去されてそのまま復活せず,路盤だけだ遺構として残っているという興味深い山なのである.以外と鳥羽から近いので,是非とも足を伸ばしてみたい.
三重県は南北に長く,東西にも広い.御在所から大杉谷まで山も谷も豊富.魚も肉も旨いし,素晴らしい県である.しかも近鉄の範囲内.これからもどんどん訪れたい.