山域:宮川水系大熊谷東俣(台高山系)
5時間(沢3時間+スーパー林道2時間)
金曜日の昼休みに暇をもてあましてしたので,学端で気象庁のサイトを眺めていたら,梅雨にもかかわらず日曜までは天気がよいとの予報.これは是非沢に行かねばと思い立って急遽師匠にメールをして,同意を得たわけである.
今回の沢は初めて私が車を出した記念すべき山行.
そして車を大破させた・・・いろいろと思い出深い沢となった.
前日に私の車で(初めて山に行った!)23時過ぎに奈良を出発.2時間半くらいで入渓点についた.Uターンの切り返しで調子のってバックしてたらガードレールをどついてしまい車が大いに変形した.ガードレールはびくともなし・・・闇夜で視界がなかったので仕方ない.兎も角国道の隅にテントを張って夜を明かした.
翌朝4時過ぎ,妙に車の音が激しい.車がびゅんびゅん側を走るのでテントが風圧で揺れる.しかもうるさい.恐怖感でとても眠れたもんではない.
川を覗くと既に釣りをしているアングラーが多い.天気は完璧な曇り.天気予報が外れた.6時に出発して,15分ほどで入渓点に到着した.「夢幻滝」の看板の横を通って遡行を開始した.
入渓直後からいい感じの小滝が出てくる.2段30Mの滝は右岸を巻いた.30分ほどで豪快な不動滝だ.沢は3回目だが,こういった豪快な大滝は初めて御目にかかる.空がちょっと暗いのが残念だ.
右手のルンゼを巻いた.巻き道はかなりしっかりしている.ネットでの記録は少ないが,結構入渓者がいるようだ.ドンピシャで落ち口に出た.
不動滝からまもなくして夢幻滝が現れた.こちらも豪快で素晴らしい.こちらも右手を慎重に巻いて,同様に落ち口にうまく出られた.適度なクライミングが楽しい.ただ,正体不明の大量の飛行虫が気になった.その中に突っ込む勇気がなかなか出なかい.滝上部の小屋跡で休憩した.
今日最後のハイライトはゴルジュにかかる滝である.規模は小さいが神秘的な雰囲気だった.左にも滝があるので(流れが上部の岩で二分されている),その滝の右手を巻いたが,最後は少々いやらしいトラバースだった.
あとはひたすら快適な小滝を直登して源頭を目指した.水はツメの上部まであ り,ガレ場をちょっと登れば林道にぶち当たる.最後まで快適な沢であった.
林道で着替えをした際に,脛に巨大なヒルが吸い付いていた.はたき落としたが, もちろん献血後であった.合計4カ所から流血しており,ズボンは血染め.知らぬ間に吸われていた.
癪なのでライターで火あぶりにしたところ,一気に血を吐き出して絶命した.もっとあぶると破裂するそうだが,なにぶん大きいため破裂してもらっては汚れる.ほどほどにしておいた.
ここからの林道は妙に広く,整備がされまくっていた.しかも携帯の電波がしっかり入る.このスーパー林道を2 時間ぶっ続けで歩き通してようやく車に戻れた.帰りはスメールで温泉.700円!!
血染めの短パン&流血した足はさぞかし怪しかったに違いない.風呂で血をぶちまけてしまっった.風呂から出てからも止血しない.勘弁してくれ.特に膝窩の傷は夜になってもまだ止血しなかった.
滝を登ったり,トラバースしたりするのは楽しい.
やっててよかったクライミング.
今後もスメール周辺の沢に行きたい.こちらも素晴らしい沢が何本もある.
連チャンでの沢に付き合ってくれた師匠に感謝である.
教訓
ヒルを嘗めてはいけない.長ズボンをしっかり履いて,吸血する余地を残しては成らない。一回吸われたら止まらない.