槍ヶ岳をバックに
二日目(中房温泉~大天荘;10時間30分)
合戦尾根が実に応えた.極めつけは大天井岳へのガレ場上り.
バテにバテた1日だった.
昨日までの雨が嘘のように晴れ渡った.
今まで背負ったことのないような重さのザックを背負って,然も今まで歩いたことのないような長距離を歩くことに対 する不安はかなりあった.
しかしそれ以上に新たな地に足を踏み入れるというような興奮もあった
合戦小屋までは丁度いい間隔でベンチが並んでおりよい休憩場所となった.第三ベンチから富士見ベンチまでは急でかなりしんどい.
休憩してから合戦小屋まで一気に登り,8時10分到着.
一切れ800円のスイカが本当に売られていた.スイカ嫌いな私は別に食べたいとは思わなかったが.需要があるから売っているのだろう.資本主義のたまものである.
合戦尾根へのとりつき
定番のスイカ 結構需要あるみたい
2,30分位休んで再出発.合戦尾根を進み燕山荘を目指す.
燕山荘手前の登りあたりで疲れが出てきたせいか,かなりペースが落ちてきた.
へとへとになって山荘に着いたときは今までに無いほどの達成感と満足感が味わえた.
槍の穂先が大空を貫く峨峨たる姿が印象的だ.休憩をとってからザックを置いて燕岳を目指す.
これまた定番の海豚岩
山頂の岩のプレート
砂礫の燕岳
花崗岩の白と植物の緑のコントラストが美しい燕岳は独特の雰囲気を醸し出している.砂礫の上にコマクサが可愛らしく咲いていた.
岩の上には野生の猿がいた.あれは絶対に猿だと確信している.
様々な 形をした岩を楽しみつつ10時21分頂に到着.やっぱり素手で登ると楽チン楽チン.
戻ってきて体力もだいぶ回復したところで燕山荘を出発し表銀座縦走路を大天井岳へ向かって進んで行く.
12時6分に大下りの頭に到着.小休憩をとって一気に下った.
大曲・・・もうバテバテ
槍方面と常念方面の分岐から大天荘への道のりは今回の合宿で一番辛かったと思う.
暑さと疲労と戦いながら休み休み登っている間,何度も諦めたくなった.ついには無心で登っていた.
山荘が登山道から全く見えないことも辛さの一因だったかもしれない.
ガスで眺めのない大天井岳
快適そうな山荘だ
山荘に着いてから暫くはぼうっとしていた.テントを張る元気もない.
でもやっぱりこう思う,「山はいいな」.
夕方に大天井岳(Mt. Otensho)に登った.単なる瓦礫の山といった感じだ.17時54分登頂.夜は風が目茶苦茶きつく五月蠅かったが熟睡できた.