後輩とサマコレ(9P,5.10c)に行ってきた.彼は始めてのマルチである.
私は試験前にちょっとだけ体を動かして起きたいなって感じ.
彼は全てOSしてくれたのでよかった.台風接近の中雨も降ってきて焦ったが,
3時間10分で登り切ったので,なんとか天候が悪化する前に終了できた.
はじめてのマルチでこの時間は十分エクセレントだろう。
5時から明るいこの時期,一般ハイカーが7時頃からどんどんと入山してくなか,
レクチャーの開始時刻が8:30で出発できず,少々不快になった.
勘弁して欲しい.同じレクチャーを毎年受けるのも苦痛以外の何ものでもない.
というかパンフレットに全部載っている.有効期限は同年度内ってのはダメだ.せめて”一年間”だろう.
一度送られてきて読んだパンフレットをもう一度もらった.税金の浪費か?在庫処分か?
とにかく,山は出発が遅れるのは致命的になりうる。
アプローチで下るルンゼの位置はなかなか思い出せず,だいぶ手前で下ってしまい,一旦引き返した.
もっと先だった.テープが巻いて あって,やっと記憶を取り戻せた.
虫の数が尋常でなかった,10カ所ほど刺されまくった.
蚊だけではないようで,家に帰ってからも発赤・腫脹が持続し,掻痒感に悩まされている.
イバラも半端無くて,クレイジーになりかけた.落石は起きるわ起きるわ,2人だけでまだ助かった.
要するにアプローチでの不快指数 は例年にもまして高かった.梅雨明けが早かったからことも影響している?
今回は私が始終荷物を背負って,彼に重要ピッチをリードさせた.
何故かザックが結構重くなってしまった.
【コースタイム】
出発9:00→取付き9:50→登攀開始10:00ごろ→登攀終了13:10→駐車場13:40?
1st pitch 5.5(40m) リード
ザックありでは,ルンゼが窮屈極まりない.
虫にも刺されまくった後だったので,almost madって状態になっていた.
2nd pitch 5.10a(30m) フォロー
去年,上部で多少時間をロスしてしまったが,今回はその反省もあって無駄なく登れた.
ザックが多少重く,乗り移るのに躊躇した感はあったが.それにしてもヌメりまくる.
だいぶ苔が復活している気がする.
3rd pitch 5.10a(50m) リード
適当に登って終了.長いだけ.
4th+5th pitches 5.10c + 5.8(15m+30m) フォロー
雲行きが徐々に怪しくなり,微妙な霧雨が一時的に降ってきた.
ざわ・・・ざわ・・・
って雰囲気.色々と考えたが,まだ天候はもつと判断し続行を決めた.
時間が惜しいので継続して登ってもらった.
A0で駆け上がることも考えたが,流石にそれは芸がないと思いまともに登った.
ザックの抵抗に打ち勝って無事登れた.
6th pitch 5.6(35m) リード
イバラトラバース.再び負傷.トラバースの真ん中は良くできてると思う.
古いハーケンが何カ所かあり,歴史を思わせる?
このピッチの終了点で初めて5分休憩.すこし水分補給.
7th pitch 5.9(30m) フォロー
このHighlightのクラックトラバースに挟まっている岩はいつか落ちる気がする.
明らかに揺れている.このピッチは浮き石が多いので,後続がいたらやばい?
霧がだんだんと降りてきて,雨が降るかもしれないと始終緊張していた.
なので,彼にプレッシャーをかけてガンガン登らせる結果となった.味わっている余裕などない.
8th pitch 5.9(20m) リード
適当に登って終了.ビレイ中についに雨が降ってきた!!
the view from the lower-off of the 8th pitch
9th pitch 5.9(30m) フォロー
彼が登りはじめると結構な量の雨がざっと降ってきた.どんどん岩が濡れていくのが分かる.ガスもかかってきた.
しばらくして小康状態にはいったので,とりあえず助かった.一気に登り切って終了.
もう少し登攀時間が長かったり,アプローチで徘徊していたら,確実にやばかった.
やはり山の基本は,早く出発し,早く着こと!お役所様はご理解なさっているのだろうか?
(まあ天気の悪い日に行くのもよろしくないがね)
そういえば帰りのドライブウェイでパトカーとすれ違った.
その後もR169で救急車ともすれ違った.遭難事故があったのだろうか?
ということで無事に後輩をマルチに連れて行ってあげることができてよかった,という結論にしておこう.