Matterhornが聳え立つ
高度順応のため,Breithorn(ブライトホルン:4165m)に行こうということになった.
このあたりで最も簡単に登れる4000m峰とされる.
がっ!!ロープウェイ乗り場に来たら,Glacier Paradiseまでのやつが動いていなかった.
このまま行くと高度順応なしで行くことになるため,Matterhornの下見を兼ねて,登れるところまで行ってみることに決まった.
シュヴァルツゼーSchwarzsee へロープウェイで移動し,Matterhornのベース小屋ヘルンリヒュッテHörnlihütteへ向かった.
ロープウェイを降りてからの所要時間は1時間45分.
そんなに飛ばしたという感覚は全くなかった.
Schwarzseeへ
山頂は雲の中
Breihornも風が強そうだ
Matterhornがどんどん近づいてくる
途中の標識もわかりやすかった
対側の尾根が見える(こちらも嶮しそう!)
Schwarzseeまで天気はよかったが,Hörnlihütteに着いて雲行きが怪しくなってきた.
ガイドが入らないと一般登山者も殆ど入らないので,案の定小屋はがらがら.
閑古鳥が鳴いていた.テラスにも誰もいなかった.
ようやくヒュッテが見えてきた
閑散とするHörnlihütteにて
Matterhornとり付きから垂壁で,綱引きで使う綱ようのように太いfixed ropeが張ってあった.
登り切ると,そこからはスケールの大きいこと.これは初見では絶対迷う.
いや,1,2回登っただけでも確実にルートを間違うだろう.
当然我々も道を間違えつつも登り,おそらく第2クーロワールcouloir付近まで行った.
暫くは簡単で,1~2/3級といった程度しかない.
途中は緑の線が岩に引いてある程度だが,見つけるのは難しい.
岩はもはや古く脆弱.何時崩壊してもおかしくない.
夏の北壁なんて脆くて今時誰も登らない.
実際少し前ににルートが一部崩壊し,ガイド組が何人か死亡している.
the beginning of the Matterhorn
before the couloir このピナクルは登らない
ここで雨が降ってきたので,引き返すことにした.
ピナクルをラッペルしてきた3人パーティに出会った.おそらく偵察だろう.
確実にルートを間違っている.ラッペルする場所をガイドは通るはずがない.
だって彼らはクライムダウンするのだから!!
取り付きでかなり上にいたパーティだったが,いつの間にか追いついてしまった.
ルートを間違うといとも簡単に膨大な時間をロスすることを身をもって知った.
帰りにアルパインセンターに寄った.
テスト山行はBreihorn 1/2 Traverseとなった.
Riffelhornは参加者が一人になるので,料金が倍になる!
馬鹿馬鹿しい.それならばまだ価格の安くなるBrithornにした.
今日Breithornに登れなかったから,丁度よかった.運がいい.
「全く問題ない,君が落ちたら誰も受からん」とパートナーに言われていたが,程度が分らずやはり緊張したね.