今日は本格的にレスキューとマルチピッチの練習をした.いずれも必須事項であるので身をもって体験すべく,師匠にお願いして付き合ってもらった.
内容は, 沢でのビレイとそのロープワーク,ライジングシステム,懸垂下降,そしてセカンドビレイである. 復習もかねてそれぞれで気づいたこと, 大切なことをまとめた.
沢でセカンドビレイをする際にメインザイルでビレイポイントをつくるのだが, このときの結び方はエイトノット などではなく,輪を3つ作って両側から挟みこむような結び方(sheep shank)が便利.荷重がかかってもしまらないらしい.でももっと重要なことを知った.セルフビレイが短すぎると,ザイルが垂れてしまって全くビレイができない. 実際やってみて初めて実感できることだ.
ライジングシステムについて. 例えばパートナーが宙吊りになってしまったときに,その体重の数分の一で引き上げることができ,脱出に持ち込める. やはり知っていなければならない技術だと思う.
システムは,1/2はスリングを引っ張るのに対して1/3はメインザイルを引っ張る.1/2はスリングをカビナに通すだけでいいが,1/3は手順がややこしい.メインザイルから荷重をムンターマリナー(初耳!どこに書いてあるのだ?プルージックに類似),そしてプルージックへと次々移行させていく.トウはロープから加重を抜いてやる手段.これでやっと確保機を外し1/3システムを作ることができる.
確かに手間はかかるが,体重の約1/3で引き上げられるので楽である. 其の分,たぐるロープは長くなるが. もし初めに荷重がかかっていなければ,荷重を移行させる必要もないので,直接1/3システムを作ればいいだけのこと.他にも1/5とか 1/7なんてのもあるが,1/3までが実用レベルか.
懸垂下降はオートブロックなんかでバックアップを取っておくと便利かもしれない.負傷者とともに懸垂下降する方法もやった.システムは意外と単純ですぐ理解できた.だからといって自分で使えるかどうかは別問題.しっかり練習しなければならない.
初めてのマルチピッチのリード.終了点でセルフビレイをとって,セカンドビレイの用意をする.セルフビレイが短すぎるとビレイがしにくい,というか出来ない.致命的だ! マルチピッチはいかに早く行動できるかが重要であるから,セルフビレイのとりなおしなどで時間を浪費してはいけない.
最後の締めに5級程度のルートをフォローで登った.外岩は半年ぶりで,しかも近頃はジムばかりなのでちょっと不安でもあったが,簡単だった.ジムと岩はまたどこか違うことを再認識した.