山と温泉で遊んでいる人のブログ
Hiking台高山系(歩き)

台高山脈縦走 2 of 4

ついに台高山系の中心部へと踏み入れた!
山深い静かな縦走路を歩くと,妙に幸せな気持ちで満たしてくれる.
ただアップダウンのある縦走路はやはり苦行だった.
全ての小ピークを登るのだから,高低差は思っていた以上にあった.

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奥ノ平峰での一枚

<4月29日(日)>
キャンプ6:15→赤倉山7:20→奥ノ平峰8:15→池木屋山9:00→ホウキガ峰9:50→弥次平峰12:00→馬ノ鞍峰14:30→地池越(キャンプ)17:15 (16km/11時間)


何だか眠れたような眠れなかったような,といった感じで4時45分起床.それにしても寒いこと寒いこと.山の朝を久しぶりに体感した.昨夜の晩飯の残りを片付け撤収,水を補給して出発.今日は核心部であり気合十分.縦走路に合流し,まずは赤嵓山(あかぐらやま 1394m)を目指す.

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結構寒い・・・ジャケット着ればいいだけなんだけど

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赤嵓山を目指す

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澄み渡った空で,山並みが美しかった

木々が疎らで見晴らしの良い登りは心地よかった.
次第にシャクナゲ(石楠花)が現れ,赤嵓山頂上付近は完全にシャクナゲのトンネル だ.半ばヤブ漕ぎに近かった.シャクナゲの花は5~6月であるので花は無く残念であった.これが花をつけていたらどれほど綺麗だろう.赤嵓山の東はシャクナゲが疎らになりブナ,ヒメシャラなどが主立ってきた.

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シャクナゲのトンネル(鬱陶しい)

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赤嵓山の山頂にて

赤嵓山を少し下ったところの千里峰と名づけられた小ピークを過ぎたところで初めて道を間違えてしまった.谷へ食い込む南の緩やかな尾根と,コルへ向かう 東の尾根の両方にテープが貼ってあるのだが,地図確認をサボったために南へ下ってしまいそうになった.テープはいつも正しいとは限らないということを忘れ ていた.恥ずかしい限りである.東へ進むと奥ノ平峰と呼ばれる開けた場所に出た.解放感に酔いしれて暫し仲間と戯れた.

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奥ノ平峰・・・叫びたくなる

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いいコンビ(^o^)

池木屋山の山頂直下では山名の由来となった池の乾涸びた姿がはっきり確認された.昔々は小屋もあったらしいがその姿は全く無い.歴史を感じるね.頂上での展望はそこそこだったが,台高のほぼ真ん中に位置する池木屋山にいるという感激が込み上げてきた.

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池木屋山頂直下の池塘

池木屋山(いけごややま 1395m)を目指して奥ノ平峰を発った.
途中3名の登山者に出会ったが,彼らは昨日のキャンプ地に張っていたテントの住人であったことが判明.池木屋山をピストンしてきたそうだ.

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池木屋山頂にて

その後ブナ・ヒメ シャラの美しい縦走路を快調に進んだ.ホウキガ峰を過ぎ,弥次平峰(1275m)へと向かった.「ヤジヒラ」らしい.「ヤジヘー」の方が言いやすいが.

弥次平峰一帯はヤブが深く,一々掻き分けて進むのは面倒であった.おまけに急斜面である.なかなか進まず皆嫌気がさしてきた模様.頂上での休憩中は名前の由来などの話で盛り上がった.下りはまたヤブ漕ぎである.
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引っかかる・・・

ここで最悪のことが起こってしまった!
というのは私のデジカメをヤブに引っ掛けてしまい無くしてしまったのだ.気付いたときはかなり進んでいたので後戻りはできなかった.このショックに耐えられず,モチベーションはガクッ と下がった.それまで私は先頭を歩いていたが,その気力も無くなって最後尾をちんたらくっ付いて行くことにした.

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弥次平峰の三角点

弥次平峰から馬ノ鞍峰(1178m)への尾根は,この4日間の中で最もえげつなかった,と大台ケ原での食事中に意見が一致したほどの酷さを呈していた.台高一番の核心部か.両側が切れ落ちた非常に細い尾根が永遠と続くのだが,脆い岩場や倒木が進行を阻む.そして何よりトラバースせずに数多くのピークを逐一踏んでいくとい う強烈なアップダウン.アルプスのいわゆるキレットなんて目じゃないぞ!

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馬ノ鞍への縦走路

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岩が多くなって体力が奪われた

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登ったら下る・・・

写真を撮る気になれないほど苦しい尾根道を経て,馬ノ鞍峰にやっとの思いで到着.入之波温泉(しおのはおんせん)へのエスケープルートを眺めた瞬間3人とも下りたいという願望に駆られた.なんとか理性が勝っている状況だった.
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馬ノ鞍峰にて・・・表情がない

馬ノ鞍峰からはひたすらキャンプ地の地池越(じいけごえ)を目指して皆無言で進んだ.こちら側もなかなか厳しい尾根が続くが先ほどの比ではない.地池越は当初見つけられなかった.このときは相当焦った.何しろザックにはもう水が無いのだから.しかしテープをよく探してみるとちゃんと地池越に導いてくれた.
だがやはりこの時もトラバースせずに無駄にピークを踏んでいた.

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水も源頭部でたっぷりあってまずまず快適なキャンプサイト

地池越には先客が一人いた.ここはお世辞にも広いとは言えず,おまけに若干傾いていたのだが,テントは上手い具合に張れた.キャンプ適地とは言いがたい.だが東の谷を100mほど下れば非常に豊富な水が手に入った.夕食は各自α米で作っ た.バーナーを3つ持っていったので各々気軽に料理できて良かったと思う.

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