山と温泉で遊んでいる人のブログ

大峯山系(沢)

小谷川/大峯・北山川水系

3年ぶりの沢.時が経つのが早い.
二十歳前後の学部生の初心者2人を連れて沢に行ってきた.怪我を絶対させられないので気苦労が絶えない.メンバーの登攀力と技術力(ルート取り,プロテクション構築,ビレイ,ロープワーク,懸垂下降等々)を考えると,安易に滝に突っ込むと行き詰まるので結果的に高巻きが多くなったが,これはこれで結構体力と技術を使う.かなり頻回にロープを出したので,第2ゴルジュ最後の釜を湛えた滝の前で時間切れ,切り上げて林道へ抜けた.

大して移動していない・・・

この沢は中級者がほどよい緊張感の中,滝登りを楽しむための沢で,
初級者を連れていくところではなかったわ(^0^;)

入渓点8:45→取水口部の滝9:00→滝上10:00→林道交叉10:30→第1ゴルジュ(巻きの連続)→第2ゴルジュ14:00→ナメ滝上部斜瀑8m 15:30→打ち切って林道へ→入渓点17:00

遡行図と地形図だけは一応持っていった.ルート詳細は頭がパンクするのでほぼ読み込んでないし,印刷もしていかなかったので,結局ルード取りはその場で考えて登った(その方が楽しめると最近感じている).

滝の右側が登れそう

初っぱなの滝は明らかに滝の右が登れそうだが,初心者にフォローとはいえ登らせるのは厳しいと思われ,更に右側の斜面をできるだけロープが直線になるように高巻きし,送水管付近から車道に出た.轟音で声が通らないときの合図を十分に確立していなかったので余計に時間を要してしまった.

車道の適当な場所から再入渓.その後,林道が交叉する場所でもう1パーティに出会った.足の揃ったペアのように見受けられた.

暫くは穏やか(退屈?)

第1ゴルジュは左岸巻きが多かった.右岸は発達した岸壁で谷が暗い.迫力ある風景.が,ガイドに必死で写真どころではなかった・・・

11:15 上段は支谷のF.40mか

遡行図と目の前の滝が一致せず,もはやどこにいるのかが不明.連瀑帯をロープを出して巻きに巻きを重ねた.下の写真の滝を最後に巻き,ゴルジュ終了の様子.

13:30 へつって右側から登れるだろう

渓相が穏やかになり沢へ.その後,岩を乗越しつつ第2ゴルジュへ.

第2ゴルジュ入り口

第2ゴルジュ最初のナメ滝は結構滑る.左側を直登した.後続のためにロープを出したが,ビレイポイントに乏しく,結構先の木で確保した.次の斜瀑は滝の左側を直登.カムとボールナッツは使用できず,ハーケンは少々面倒で使用せず.ノープロテクションで抜けたが,落ちれば負傷必至のためさすがに緊張した.滝の右側の方が良いと思う.ここもまたビレイポイントなく,仕方なく左上部に登り木でセットした.が,ノープロテクションのためロープがビレイ点から直線になり,セカンドが完全にユマーリング状態になってしまう.不慣れなため苦労しただろう.3rdも苦労していた.ボディビレイだと私も引きずり込まれていた.2人と3人の違いはかなり大きいと改めて知る.

後続2人を登らせた時点でそれなりの時刻になってしまったので,斜瀑9mを遠目に見ながら巻き上がった.すぐに林道へ出て遡行は終了した.

これより簡単な3級の沢は結構あると思う.

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関西周辺の谷 第2版(中庄谷直.1984年)には1977年の遡行図と共に1泊2日 4級として紹介されている.一部引用したい.

それでも,小さいながら中型のゴルジュが三ヶ所あり,滝もまとまっていて,その数も多く,結構楽しめる谷である。第2のゴルジュがこの谷の核心部で,巻くとなると全部巻くことになってしまい,谷中が窺えないので,ここでは完全遡行用にガイドしたい。

アドバイスも引用しておく.

第1のゴルジュ。両壁が俄に立ち,まず7mの滝。左岸を登り,上につらなる8mと4mの滝も左岸をからむ。12mの直爆は左岸の斜面を巻く。左から林道工事の土砂崩れがあリ,すぐ10mと上の小滝二本を登って廊下に入る。出口の2段8mの滝を直登。

第2のゴルジュ.左岸の壁は70m。まず滝の前面の大岩を向う側にこし,40mのナメ滝の右岸にとりつき,ハーケンを打つ。8mの飛瀑は左にとりつき,ハーケンを打って右に渡り,上の7mと2mの滝を登る。続いて大釜にかかる10mの滝。右岸をへつって乗っこす。右から10mの滝をかけ,左本谷にも7mの斜瀑をかける。ここは左を直登。

第3のゴルジュ。両壁低く,深い釜に小滝をつらねる。右岸をへつる。

今回,いろいろ装備を持っていった.普段の沢では取り回しの良いダブル用をシングル使用しているのだけど,初心者の学生を連れ出して適用外使用で事故ったらまずいよね?ということでシングルロープにした.ハーケンやテンションのかかったナッツは後続による回収は不可と思われ使用せず,ザックの肥やし状態である.

シングル・ハーフ・ツイン使用可の40m/8.9mm
カム:#0.3~0.75くらい 5個
ハーケン:軟鉄・クロモリ 複数枚
ボールナッツ:1セット
スリング・ビナ:それなりに
ゴルジュハンマー:泥付きで大活躍 これからもバリエーション登山でも持参したい
中華製ネオプレン:アマゾンで3500円程度で買えた!パンツは最高のパフォーマンス.上着は泳がないと暑すぎた.コスパ良好.
救急セット:epinephrineを常に装備している

下多古川/大峯山系

林道終点6:50→2段の滝8:00→琵琶滝9:05→祠9:15→中の滝10:25→中の滝落ち口11:05→遡行終了11:35→林道終点13:40

6年ぶりにまともな沢に行ってきた(先日のはひどいのでノーカウント!).
体力的に弱った老体にむち打って,沢初めての後輩二人をいざなった.
下多古川は去年の百合ヶ岳の時に林道を走ったので勝手がわかっていた.
琵琶滝も滝見小屋まで行って拝見していた(その時は相当暑かった!).
晩秋の沢は美しい.夏とは風景が全く異なる!
下多古川はコンパクトにまとまって,巻き道や下山路もgoodなので,沢を手軽に楽しむには相応しいコースだね.

20161113_00

2つめのハイライト「中の滝」

旭ノ川・中ノ川/大峯山系

【Course Time】
吊り橋7:20→F.6m7:55→地獄滝8:15→極楽滝8:50→牛鬼滝10:40→モジケ小屋(遡行終了)11:35→林道終点13:25

NCCで旨い某氏,Mr.Godと三人で大峰七面山に突き上げる中ノ川を途中まで遡行してきた.
純粋にこのメンバーで遡行するの は初めてだった.今回で私は沢を引退する.
最後まで安全に,楽しく遡行できた,メンバーに恵まれ,皆に感謝したい.

金曜日に沢に向かって出発したが,無駄にお喋りに集中してたため,堺まで行ってしまう.
ゲロうざい下道で山を越えて,五条まで出る羽目になったので,かなり精神力・体力を消耗した.
林道は途中からダートになって疲れる.林道終点で泊まった.

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出合いの滝 10m程か風情のある吊り橋を渡って入渓

 

上多古川上谷/大峯山系

【Course Time】
林道終点6:45→入渓点6:55→3条F.5m7:25→鉄橋8:20→2段F.20m→多段F.20m→牛呼滝10:00
→滝落ち口11:15→林道終点12:20 (5時間35分)

去年の北海道の沢以来,沢というものに辟易していた.しかも簡単な沢ばかりで,かなりマンネリズム.苦痛だった.
が,どうらやら若干ではあるがモチが出てきたようだ.大峰はまだ3本目だが,やはり奈良はいいところだと思う.

林道終点までアプローチできたのでそこで寝る.日頃の疲れか,車中でも爆睡できた.
S君にはシュラフとか全部貸し与えて初めてテン トで寝てもらった.彼もなぜか爆睡できたらしい.
朝6時ごろ目が覚めて,早々に飯食って出発した.出だしは特に見所無いので,躊躇無く仙道をた どる.
鉄橋が現れ,入渓した.すぐに3条F.5mが現れた.

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3条F.5m

鉄山ルンゼ

入渓点7:00~鉄山主稜線9:00~鉄山9:25~弥山10:55~トンネル西口~入渓点12:50

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師匠と今年の沢初めに行ってきた.
プロテクションの練習や読図の練習もできそうということで行ってみたものの,ガレ場登りになりました・・・
朝は寒いし,霧雨で体は冷えるし,シュールすぎる一日だった.

20090505_00.gif

CS滝を登る,余裕

白川又川岩屋谷/大峯山系

10月3日
家20:30→白川又川林道付近の休憩場23:30
10月4日
白川又林道5:50→入渓点6:10→5m斜瀑6:43→45m滝8:15→スダレ状5m滝9:35→大CS滝10:43→雌滝11:35
→雄滝12:45→尾根(遡行終了)13:46→小峠山14:50→登山口15:30→車15:36(9時間46分)

Y氏と一緒に大峰の白川又川に踏み入れてきた.
今年度中に大峰の沢に行きたかったのと,3~4級の沢に行きたいという2つの希望が動機.
すると自然と候補は白川又川になる.白川又には川いくつかの有名な沢があるが,
残念ながら深部の林道が不通になっており制限が大きかったので,R169から一番近い岩屋谷にした.
絶妙なへつり,際どいクライミング,いやらしい巻き,豪快かつ美しい滝など多くの要素が詰 まった秀渓だった.
初めての4級の沢だったが,簡単すぎずある程度の緊張感が求められるので,充実感が半端ない.
これで快晴ならば言うことなかったのだが・・・いずれにせよいくつもの大滝は必見である.

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ハイライトの一つ,雌滝70m:私がこの裏に密かに居るのです

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