山と温泉で遊んでいる人のブログ
Hiking台高山系(歩き)

大台周遊 2 of2

しっとりとした美しい尾鷲道,倒木や崩落で荒々しい稜線, 稜線から見渡せる熊野灘とその島々,方向感覚を失う平坦な尾根,苔の絨毯,嘉茂助谷ノ頭へのナイフリッジ,沢筋の急峻な下り,長い登りの堂倉林道から眺める堂倉谷の美しさ,そして粟谷小屋から日出ヶ岳まで一気に登る500m以上の高低差。内容の濃いルートで大満足な一日だった。

嘉茂助谷ノ頭の手前のピーク与八郎高にて

Day 2
宿5:45→尾鷲辻 6:15→堂倉山 6:45→地池高 7:50→ P1344m 8:30→P1276m 9:35→ 嘉茂助谷ノ頭 10:20→分岐 10:45→堂倉林道 11:28→堂倉谷の橋 11:38→延命水(粟谷小屋手前) 12:28→日出ヶ岳 14:15→ビジターセンター15:00

暗闇のなか宿を出発し尾辻まで快適な散策道を歩いた。東屋の裏から伸びる明瞭な踏み跡を少しいくと道標が出てきた。

笹の尾鷲道
しっとりした落ち着く尾鷲道

なだらかで解放感ある尾根を進んでいくとだんだんと広く緩やかな道になった。尾鷲道からはずれる様にダイレクトに堂倉山に登った。山頂はなだらかな広場で良好なテント場だった。

道は明瞭だった
庭園の様な稜線を歩く
堂倉山と電波中継所

堂倉山から等高線の密な下りを100mほど下ると再びなだらかになるが,倒木が多くてついつい南側をトラバースしてしまった。これが間違い,地形図で北に方角を変える小ピークを通り過ぎてしまった。崩壊した箇所からトラバースを試みたが,一部ドロドロで面倒くさかった。地池高への尾根は明瞭なので修正は容易だった。

勾配が急になった
倒木が多くて歩きにくい
この倒木を越えるのが面倒くさかった

地池高への登りは緩やかで気持ちがいい。植生が変わるので気分も一新された。尾根が細くなってきたら1398.8mの地池高はすぐだった。

植生が急に変わった
稜線が細くなってくる
自然の造形美を堪能できる
だだっ広い地池高

山頂で大休止して南へ下る。鹿除けネットが張り巡らされていて進めない。右の方へトラバースして崖崩れの部位でほころびがあったのでそこを使った。他人の記事を見るとどうやら出入り口がある様だ。

地池高からの下り;ネットが見える

地池高を降りきると木々のない伐採地になり雰囲気が再び変わった。遠く加茂助谷の頭まで見通せる。ネットで囲まれた敷地(何らかの調査中?)の合間を縫って快適に歩いた。

開けた伐採地
加茂助谷の頭が左奥に見える
巨大な倒木
徐々に樹林帯に入ってきた
行く手に樹林帯の尾根が見える

境界が大きく南に変わる箇所は道なりにまっすぐくだった。一旦沢に降りて軌道修正した。コルの直下まで水が有り,大台の水の豊富さを感じることが出来る。

一旦沢に降りた。上流まで水が豊富だ

広い平坦な樹林帯に入ると見通しがきかなくなった。 GPSがあるとは言え少々神経を使った。今回で最も緊張した。起伏や藪を避け比較的自然なルート取りで歩いたら地形図の境界線上に近いウネウネの軌跡となったのが不思議だ。

広い樹林尾根

樹林尾根を抜けると東側に急峻な尾根が見えてきた。真砂鬼丸谷の右岸の坊主尾根か。真砂鬼丸谷は一度は行きたいと長年思っているが,未だ実現しないな。アクセスが面倒くさい。

坊主尾根;登りたくなる

花抜峠からの古道の出会いである四つ辻に突然出た。苔の美しい絨毯が広がっており,可能な限り踏まない様に心配りして歩いた。そのまま北東へ進むと岩峰にに至った。嘉茂助谷ノ頭 と思い込んでいたが,与八郎高と言うらしい。登ると先に樹林に覆われた山頂が見え,こちらが嘉茂助谷ノ頭である。

四つ辻の苔の絨毯
嘉茂助谷ノ頭への登り
眺望のいい与八郎高
美しい苔
眺望の乏しい嘉茂助谷ノ頭・・・だが雰囲気がいい
何と書いてある?

嘉茂助谷ノ頭で大休止して四つ辻まで下山。地形図で西へ出ている道がはっきりせず少々時間を食った。沢を下る様なので,道標の様に散らばっているガラス瓶を辿る様に尾根を下り,それらしい沢へ下って行った。結果的はこれが正解。沢の下りって最初を間違うと悲惨になるから慎重になるな。

最初はなだらかな涸れ沢
意外と下れるが到底一般道ではない
こんなガラス瓶が道標の様に散らばっている
堂倉林道が見えてきた!

堂倉林道を粟谷小屋の方へひたすら上っていく。これが結構長かった。しかし堂倉谷の美しさと雄大さは気持ちがいい。初めて来た11年前の堂倉谷のことは今でも覚えている。こんなに近くを林道が走っていたのか。

古い廃屋に出会う(林業小屋?)
この橋を越えた沢の出合で幕営した
謎の岩屋
ダラダラと林道を登っていく
見覚えのある場所に出た

大杉谷への登山道の通行止めが解除されていて柵が撤去されていた。晴れて正規ルートとなったわけだ。以前は豊富に出ていた延命水が枯れ果てていた!

延命水が・・・枯れている

延命水の横から最後の登りが始まる。 この道は堂倉谷で2回下り,大杉谷で1回登った。歩いた後でのこの登りは骨身に応えた。

石楠花坂
ひたすら高度を上げていく
気持ちのいい笹尾根に変わる
日出ヶ岳への最後の登り
日出ヶ岳にて

今年行きたいルートを一つずつ消化できている。
次はどのバリエーションにしようかな。

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