最近新しい趣味に算数・数学が加わって寝不足が続いている.大学以降衰えに衰えた頭(これを廃用という)で遠い数学の記憶を掘り起こし,小学校の算数から出直して問題を解いている.
そもそもの発端は,女房が認知機能低下予防という名目で買ってからずっと放置している(←笑笑)「中学への算数」 っていう,世間では超マイナー雑誌を2ヶ月ほど前に試しにやったのがきっかけ.
2020年12月号;家に放置されて1年以上www 発想力を要する面白い問題を解きながら,四半世紀前(!)に塾に行きながら半ば追われるようにやっていた記憶が蘇った.質はともかくとして,量は(大学受験よりも)やった.中学高校時代,この小学校の経験から塾に行くことで自分の貴重な時間が奪われることに激しい嫌悪感・憎悪を覚えて,少々病的なほど何が何でも塾には行かないと我を通した事は懐かしい.
それはさておき,問題集を解いていると面白さと同時に懐かしさを覚えた.当時の感覚をもっと追体験したいと思い,2022年5月号を購入した.お題目は「和と差」.つるかめ算,過不足算,ニュートン算等々の問題特集.懐かしい単語(でしょ?),懐かしい解法.ちょっとひねられると方程式で瞬殺してしまう自分,計算能力が明らかに退化している自分を発見した.そもそも帯分数にしなければならないことを忘れている(全部仮分数でよくね?).線分図や面積図等を駆使する小学生ならではの解き方が邪魔くさくてできない.
新たな感動もあった.51^2-49^2などという計算問題は(51+49)(51-49)と容易に変形ができる.これ,小学生の当時確か図形の変形・移動等で上記の式になると黒板で解説された記憶があるけれど,あまり理解できていなかったように思う.
図形(初等幾何学) ,これはまた最高に面白い.大人でも十分に唸る.三平方・三角関数ごり押しのエレファントな解答になれば反省する.小学生でも解けるエレガントな解答を心がけ無ければならない.
更なる問題を求めてネットの大海へ漕ぎ出す.youtubeに解説が出てくる.懐かしい口調,カラフルなチョーク,そしてフリーハンドで綺麗な円を描く若い先生.ああ,当時もこんなだったなとこの上なく懐かしく思えた.無料で勉強できる今時の小学生は羨ましいと思う.この辺から更に深みへと嵌まる・・・
幾何が面白すぎてKindle Unlimitedで色々物色した.
図形問題も小学生用のものでは物足りなくなり(算数オリンピックのような相当歯ごたえのあるものも沢山あるが・・・),中学生の問題にも手を広げた.とある中の本で「高校への数学」 の下記のシリーズが紹介されていたので,ワンダーランド,目で解く幾何(立体・座標/円・三平方/直線図形)の4冊を中古で購入した.初版が平成8年(1996年),本書は平成28年頃(2016年)とまずまずに古い.私は知らなかったが,女房は知っていた.どうやらそれなりに有名な本のようだ.
この本,かなり面白い.これらのパターンを完璧に覚えたら高校受験は楽勝だね.
20年ぶりに懐かしの定理を思い出させてくれた.「あーあったなー」って懐かしむ.極めつけはやっぱりメネラウスとチェバだろうね(笑)
家でも当直中でも幾何問題で遊べる.ただ幾何学以外はちょっと面白みに欠けるので,やはり高校数学まで広げてAmazonを物色.永野先生の「ふたたびの高校数学」 に出会って高校数学の面白さを再発見させてくれた!もはや多くの定理や公式を忘れ去っていたけど(正弦定理って何?という状態までなっていたwww),この本,話の展開が妙に上手い.流石プロ.
ということで懐かしさを端を発して算数・数学の面白さを再認識し,もう一回解いて遊んでいる.「中学への算数」→「高校への数学」とステップアップ.いずれは昔かじっていた「大学への数学」 にもう一回手を出そうと思う.数学オリンピック(今の私にはとても太刀打ちできないだろうが・・・)と大数で多分一生遊べる(^o^) 病床に伏してもやってるだろうな.
大学教養の微分積分(もう完全に微塵も記憶にない!)ももう一回出直したいと思い本を探していると,大学受験でおなじみの数研出版から出ている加藤文元先生の著書を見つけた.加藤先生は週刊ダイヤモンドの魅力的な連載でしばしばお目にかかるのでなじみがある.高校数学からのスムーズなつながりというコンセプトに基づいてわかりやすい内容で,レビューで高評価も頷ける.
ということで最近以下の本を購入した. 「高校への数学」6月別冊 日々のハイレベル演習 「ふたたびの微分・積分」 永野裕之 著 「大学教養微分積分」 加藤文元 著 これからも随時購入予定.
外は山歩き,街は不動産めぐり,内は数学とさらに多趣味なおっさんになってしまった.